この度、前原高校第30代校長に就任いたしました、比嘉良一と申します。前原高校は、終戦直後の昭和20年（1945年）11月、沖縄復興の人材育成の拠点として前原地区に開校され、以来、2万5千人余の卒業生が県内外で活躍しております。令和7年に創立80周年を迎える由緒あるこの前原高校に、就任できる機会を得られましたことは、誠に光栄の至りでございます。歴代の先達から受け継がれた校風を継承し、新しい時代にふさわしい教育の実現に全力を尽くし、精一杯務めさせていただきます。
　その伝統と誇りを胸に、生徒たちは日々学業と部活動に打ち込み、「進取・誠実・奉仕」の校訓のもと普通科（総合スポーツコース・英語コース・文理コース）に所属する949人の生徒たちは、自己成長に向けて努力し、学校生活を充実させています。
　令和5年度の進路実績は、卒業生298名中、大学進学等127名（国公立大学10名含む）、専門学校進学等124名、就職10名、大学院・職業開発校等12名となり、進路決定率は91.3%となっています。
　部活動においても、体育系20、文化系5、同好会6と多岐にわたり、80％以上の生徒が部活動に参加し、特に空手部、サッカー部、野球部など多くの部が各大会において、優秀な成績を修め輝かしい実績を築いています。開校以来、私たちは「肝高(きむたか)」精神をもって、「進取・誠実・奉仕」の校訓を体現すべく県内有数の伝統校として躍動しております。
　今日の世界は、情報が溢れ、国境を越えるつながりがますます強まっている中で、生徒等が自ら考え、学ぶ姿勢を養い、急速な社会の変化に適応する力を身につけることが重要であります。そのために、日々の授業からHR活動、生徒会活動そして部活動に至るまで、あらゆる場面を通して、生徒たちの自主性と創造性を伸ばす取り組みを行い、コミュニケーション能力を磨き、仲間と協力して社会の変化に果敢に挑戦できる人材を育成したいと考えております。
　令和7年度に前原高校は創立80周年を迎えるにあたり、さらなる飛躍を目指してまいりますので、今後とも、本校の取り組みに対しまして保護者、同窓会、地域の皆様のご理解とご協力を賜りますようよろしくお願いいたします。

令和６年４月吉日